全東信の倒産で困った店舗が今すぐやるべきこと5つと端末停止から未入金集計までの進め方

全東信の倒産で困った店舗が今すぐやるべきこと5つと端末停止から未入金集計までの進め方

レジに立ったら、いつもの端末が反応しない。

入金予定日を過ぎても、全東信からのお金が入ってこない。

全東信の倒産で困った店舗が今すぐやるべきことは

端末を止める・未入金を数える・お金の相談に行く

この3つです。

そして、この順番がけっこう大事です。

先に融資の相談へ行っても、いくら入ってきていないのかを言えないと話が前に進みません。

だから、数えるのが先になります。

スクロールできます
いつまでやることねらい
今日中端末を使わない
スタッフ全員に共有
これ以上
売上を飛ばさない
今日〜3日最後の入金日より後の
カード売上を集計
飛んだ金額を
数字にする
今週中代わりの
決済手段を申し込む
売り逃しを
止める
今週中公庫と信用保証協会の
相談窓口へ電話
今月の資金を
用意する
今月中税理士と弁護士に
税務と契約を確認
決算と契約を
整えておく
2027年
1月上旬まで
経営セーフティ共済の
貸付請求
加入者だけの
期限つきの権利

全東信は2026年7月6日に大阪地方裁判所から破産手続開始の決定を受けて、その日のうちに事業を止めました。

決済代行のサービスも同じ日に全部中止になっています。

この記事を読めばわかること
  • 全東信の端末をこのあとどう扱えばいいか
  • 入っていないカード売上の数え方と、そのお金が戻る見込み
  • カード決済をいちばん早く再開する方法
  • 今月の資金繰りに使える公的な支援と、その申し込み先
  • 倒産に便乗した勧誘を見分けるポイント

全東信の倒産で困った店舗が今すぐやるべきことは端末停止と未入金の集計

使えなくなったカード決済端末と、手書きで集計した売上明細

まずは今日の営業を守る話からです。

お金の相談や税金の話は少し先でも間に合いますが、端末と集計だけは今日のうちに手をつけたほうがいいものです。

全東信の端末は動いても使わないのが今日いちばん大事

全東信の端末は、画面が反応しても今日から使わないのが正解です。

破産手続が始まった時点で、加盟店と全東信のあいだの決済代行サービスは全部中止になっています。

やっかいなのは、端末そのものは通電していれば動いてしまうことがある点です。

決済が通ったように見えても、その売上が店に入ってくることはありません。

つまり、使えば使うだけ回収できないお金が増えていきます。

だから、今日やることはとてもシンプルです。

  • 全東信の端末の電源を抜いて、レジ台から下ろす
  • アルバイトを含めたスタッフ全員に「この端末は使わない」と共有する
  • 入口とレジ横に、今使える支払い方法を書いた紙を貼る

電源を抜いて下ろしてしまうのがいちばん確実です。

置いたままだと、忙しい時間帯に新人スタッフがうっかり通してしまうことがあるからです。

貼り紙は、断り書きより「現金とQRコード決済が使えます」のように使える手段を先に書いたほうが、お客さんの反応がやわらかくなります。

端末は勝手に捨てずに、箱や付属品ごとまとめて店の奥に置いておくと、あとで返却や確認を求められたときにそのまま渡せて楽です。

出典:株式会社全東信 破産管財人からのお知らせ

最後の入金日をさかのぼって未入金のカード売上を数える手順

数え方はシンプルで、最後に全東信から入金があった日を境にして、それより後のカード売上を全部足すだけです。

全東信のサービスは、週2回や月6回といった短いサイクルで売上を先に立て替えてくれるのが売りでした。

入金が早いぶん、止まったときに宙に浮く金額も読みにくくなっています。

だからこそ、感覚ではなく数字で押さえておく必要があります。

最後の入金日を境に未入金のカード売上を数える範囲を示した時系列の図

①最後の入金日を通帳で特定する

店の口座の入出金明細をさかのぼって、全東信からの入金が最後にあった日付と金額を確定させます。

ここがずれると、あとの数字が全部ずれます。

②その日より後のカード売上を日別に足す

レジの日報やPOSのデータから、日ごとのカード売上を書き出して合計します。

取り消しや返金をした分は、忘れずに差し引いておきます。

③カードブランド別と端末別にも分けておく

合計だけでなく、ブランド別と端末別の内訳もあると、あとの手続きで質問されたときにその場で答えられます。

店舗が複数あるなら、店ごとにも分けておくと安心です。

④根拠になる資料をひとまとめに保管する

集計した数字は、証拠がそろって初めて相談や申請で通用します。

  • カード売上明細
    端末やWEB管理画面から出力できる決済の記録
  • 入金明細と通帳
    いつ、いくら入っていたかがわかるもの
  • 加盟店契約書
    全東信と結んだ契約の控え一式
  • 売上日報とPOSデータ
    日ごとの売上を裏づける店側の記録
  • やりとりのメール
    入金の連絡や案内が残っているもの

WEBの管理画面はいつまで開けるかわからないので、見られるうちにダウンロードして手元に落としておくと安心です。

紙で出して1冊のファイルにまとめておくと、金融機関でも税理士のところでもそのまま出せます。

ちなみに、なぜここまでの規模になったのかというと、コロナ禍で飲食店の売上が落ちて手数料収入が細ったところに、2024年の不正な加盟店契約をめぐる事件が重なったのが大きいと言われています。

そこから信用不安が広がり、資金を集められなくなったという流れです。

負債の額は、破産を申し立てた時点で約1151億円とされています。

未収売上金は破産債権になるので届出は案内を待って準備だけ進める

入っていない売上は破産債権という扱いになり、約束されていた日に支払われることはありません。

ここは先に、いちばん聞きたくない話から書きます。

破産手続のなかで配当という形で一部が戻る可能性はありますが、大型の破産では配当そのものが出ないことも、出ても割合がごくわずかにとどまることも珍しくありません。

だから、当てにして今月の支払いを組むのは危ないです。

いったん「返ってこない前提」で資金繰りを組み直して、戻ってきたら儲けものと考えたほうが、店の判断がぶれません。

そのうえで、届出のタイミングについて誤解が多いところを整理します。

今の時点では、書類をあわてて送る必要はありません。

破産管財人からの案内では、配当が見込めると判断できる段階になったら、あらためて債権届出などの手続きを知らせるとされています。

裁判所が届出の期間を定めるので、その連絡を受け取ってから動く形になります。

今やっておくべきなのは、届出の書類を書くことではなく、届出のときに必要になる金額と資料をそろえておくことです。

集計が終わっていれば、案内が来た日にそのまま出せます。

  • 問い合わせ先
    全東信 破産管財人室
  • 電話
    06-4704-4681
  • 受付時間
    10時〜17時(土日祝日は休み)
  • 混みやすさ
    電話がつながりにくい状態が続いているため、FAXや手紙でも受け付けている

ひとつだけ明るい動きもあります。

破産手続の開始決定が出た2026年7月6日より後に通ってしまった決済分について、カード会社が店へ直接支払う方向で協議が進んでいることが、7月17日に破産管財人から明らかにされました。

対象になるのは開始決定より後の分なので、それ以前の未入金がこれで戻るわけではありません。

それでも、開始決定の日をまたいで数字を分けておくと、どちらの扱いになるかがすぐ判断できて動きやすくなります。

出典:株式会社全東信 破産管財人からのお知らせ

全東信経由の契約か別契約かをQR決済まで含めて切り分ける

PayPayや楽天ペイが今日から使えるかどうかは、その契約が全東信を通したものかどうかで変わります。

全東信はカード決済だけでなく、QRコード決済もまとめて取りまとめる形の契約を用意していました。

そのため、同じPayPayでも店によって状況が違います。

全東信経由の契約と直接契約でQR決済の使える範囲が変わることを示した比較図

見分け方は3つあります。

  • 契約書の名義を見る
    契約の相手が全東信になっていれば、その決済は止まっている前提で考える
  • 管理画面のログイン先を見る
    全東信のIDでログインするタイプなら全東信経由、各社のサイトから直接入るなら別契約の可能性が高い
  • 入金元の名義を見る
    通帳の入金者名が全東信なら経由、各社の名前が並んでいるなら直接契約

別契約だとわかったQR決済は、今日からそのまま使えます。

スマホのアプリで残高や入金予定が今も動いているかを見れば、それだけでもかなり判断がつきます。

PayPayはクレジットカードをひもづけて使っているお客さんも多いので、カードの代わりとしてしばらく持ちこたえてくれます。

まず生きている決済を確定させてから、足りない分をどう埋めるかを考える順番がおすすめです。

全東信の倒産に便乗した電話や勧誘を見分ける3つのポイント

破産のあと、決済の切り替えや売上の回収を持ちかける不審な電話が増えています。

飲食業界の団体である日本飲食団体連合会も、便乗した勧誘への注意を呼びかけています。

困っている店ほど「早くなんとかしないと」と焦るので、そこを狙われやすい状況です。

知らない番号からの着信に折り返さず、自分で調べた窓口にかけ直す様子
  • 向こうからの電話で話を進めない
    業界団体や公的機関が、事前の連絡なしに個別の店へ電話をかけてくることはない
  • 「回収を代行します」は特に慎重に
    破産債権の回収を持ちかけて手数料を求める話は、うのみにせず弁護士に確認する
  • その場で契約しない
    いったん切って、その会社のサイトに載っている番号へ自分からかけ直せば、それだけでほぼ防げる

決済代行の各社は、乗り換えを考える店のために専用の相談窓口を開いています。

そうした正規の窓口は各社のサイトに番号が出ているので、自分から調べてかけ直すようにしておけば安心です。

出典:日本飲食団体連合会「【第4報】株式会社全東信の破産に関する対応状況のご案内」

決済とお金の立て直しで全東信の倒産に困った店舗が今すぐやるべきこと

資金繰り表と決済端末のカタログを並べて立て直しを検討する様子

ここからは、明日以降の店を回すための話に切り替わります。

やることは大きく2つで、カード決済を早く再開することと、今月の資金を確保することです。

資金のほうは、公的な制度が3つ用意されています。

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制度できること主な条件相談先
セーフティ
ネット貸付
運転資金を
借りる
資金繰りに
支障があること
日本政策
金融公庫
セーフティ
ネット保証1号
別枠100%保証
つきの融資
全東信への債権が
50万円以上
市区町村
→信用保証協会
経営セーフティ
共済
無利子・無担保で
借りる
加入者かつ
期限内の請求
中小機構
取扱金融機関

3つとも別の制度なので、どれか1つを選ぶのではなく、当てはまるものを並行して進めて大丈夫です。

カード決済を最短で再開できる乗り換え先の選び方

カード決済の再開は、早いところで数日、ふつうに申し込むと1か月ほどかかります。

この差はけっこう大きくて、夏の書き入れ時をまたぐかどうかが変わります。

決済手段ごとに再開までにかかる日数を比べた横棒グラフ

選ぶときに見るところは3つだけです。

  • 使えるようになるまでの日数
    今いちばん困っているのはここなので、まずは審査と端末発送のスピードで絞る
  • 入金のサイクル
    全東信を使っていた店は入金の速さで資金を回していたので、月1回入金の先に替えると資金繰りの形が変わってしまう
  • 決済手数料
    数字は各社で差があるが、今の局面では日数と入金サイクルを先に見て、手数料は最後に比べたほうが судьи判断を誤らない

入金サイクルを2番目に置いているのには理由があります。

全東信が担っていたのは決済そのものより、売上を早く現金に変える役割だったからです。

手数料の安さだけで選ぶと、入金が月1回になって、今度は別の資金繰りの穴が開きます。

数日で使える決済を先に押さえて、そのあとで条件のいい先へ落ち着かせる二段構えが現実的です。

もうひとつ、見落としやすい手続きがあります。

カード決済を再開するには、カード会社との加盟店契約をあらためて結び直す必要が出てきます。

全東信がまとめて取りまとめていた契約は、サービスの中止といっしょに整理されるためです。

新しい決済代行に申し込むと、この手続きもあわせて案内してもらえるので、申し込みのときに「全東信を使っていた」と最初に伝えておくと話が早く進みます。

乗り換え先の申し込みには、店舗の登記や営業許可、口座情報がだいたい共通で必要になります。先に1つのフォルダにまとめておくと、2社目以降の申し込みが一気に楽になります。

出典:株式会社全東信 破産管財人からのお知らせ

日本政策金融公庫のセーフティネット貸付は要件がゆるくなっている

売上が前年より減っていなくても、資金繰りに支障が出ていれば相談できるようになりました。

ふだんのセーフティネット貸付には、直近3か月の売上が前年より5%以上減っているといった数字の条件がありました。

今回はその条件がゆるめられ、数字の要件を満たさない場合でも、資金繰りに大きな支障があると認められれば対象に入ります。

全東信の未入金で困っている店は、まさにここに当てはまりやすい状況です。

スクロールできます
項目国民生活事業
(小規模な店向け)
中小企業事業
貸付限度額7,200万円7.2億円
運転資金の
返済期間
10年以内
(据置3年以内)
10年以内
(据置3年以内)
設備資金の
返済期間
20年以内20年以内
基準利率
(2026年7月時点)
3.35%2.65%

据置期間というのは、その間は元金を返さずに利息だけ払える期間のことです。

今回は3年以内まで置けるので、立て直しの時間をつくりやすくなっています。

相談に行くときは、次の3つを持っていくと1回で話が進みます。

  • 直近の試算表
  • 資金繰り表
  • 全東信への未入金額がわかる資料

3つめは、集計した数字とその根拠になる明細のことです。

全東信の破産を受けて、日本政策金融公庫や信用保証協会などに専用の相談窓口が全国378か所に設けられました。

窓口では「全東信の破産に関するセーフティネット貸付の相談」と伝えると、担当につながりやすくなります。

すでに公庫などから借入がある場合は、返済を待ってもらう相談も同じ窓口でできます。

出典:経済産業省「全東信の破産手続開始により影響を受ける中小企業・小規模事業者への支援を実施します」(2026年7月10日)日本政策金融公庫「経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付)」

セーフティネット保証1号は正式な指定を待たずに事前相談から動ける

2026年7月23日時点では正式な指定の前ですが、信用保証協会での事前相談はもう始まっています。

セーフティネット保証1号は、取引先の大型倒産で連鎖的に潰れる店を防ぐための制度です。

ふだんの保証枠とは別枠で、しかも100%保証がつくので、金融機関の審査が通りやすくなります。

セーフティネット保証1号の認定申請から融資申込までの流れを示したフロー図

対象になるのは、次のどちらかに当てはまる中小企業です。

  • 50万円以上のパターン
    全東信に対して50万円以上の売掛金債権などを持っている
  • 50万円未満でも入るパターン
    債権が50万円に届かなくても、全東信との取引が全取引の20%以上を占めている

小さな個人店ほど、2つめのパターンで入れることがあります。

金額が小さいからと自分で決めてしまわずに、窓口で聞いてみたほうが確実です。

保証の中身も押さえておきます。

  • 保証割合
    100%
  • 保証限度額
    一般の保証枠とは別枠で、普通保証2億円・無担保保証8,000万円
  • 保証人
    原則として第三者保証人は不要
  • 申請先
    本店(個人事業主は主な事業所)がある市区町村の商工担当課

申請のときには、全東信への債権額を証明する資料が要ります。

売上明細や売掛金台帳など、集計に使ったものがそのまま使えます。

気をつけたいのは、認定書には有効な期間があることです。

認定を受けた日から30日以内に信用保証協会か金融機関へ申し込む形になるので、認定を取る前に借入の相談を先に進めておくと、期間内にきれいに収まります。

出典:中小企業庁「セーフティネット保証制度(1号:連鎖倒産防止)」経済産業省(2026年7月10日発表)

経営セーフティ共済は倒産日から6か月という期限がある

経営セーフティ共済に入っているなら、共済金の請求には倒産の日から6か月以内という期限があります。

今回の起点は、破産手続開始の決定が出た2026年7月6日です。

そこから半年なので、2027年1月上旬までが目安になります。

この期限に触れている案内は少ないので、加入している店はカレンダーに入れておくと取りこぼしません。

正確な日付は中小機構か、共済を申し込んだ金融機関で確認しておくと安心です。

制度の中身はこうなっています。

  • 借りられる額
    回収が難しくなった売掛金などの額か、納めた掛金総額の10倍(上限8,000万円)の、少ないほう
  • 条件のよさ
    無担保・無保証人・無利子で借りられる
  • 加入からの期間
    加入して6か月以上たっていることが必要
  • 実質の負担
    借りた額の10分の1が、積み立てた掛金総額から差し引かれる

最後の1つは見落としやすいので、先に知っておいたほうがいい点です。

1,000万円借りたら、掛金が100万円分減るという計算になります。

それでも、緊急時に無利子ですぐ動かせるお金として考えると、選ぶ価値は十分にあります。

なお、全東信が制度上の「取引先」にあたるか、未入金の売上が対象の債権に入るかは、店ごとの契約の形で判断が分かれます。

ここは自分で決めずに、取扱金融機関か中小機構の窓口に契約書を持って聞くのがいちばん早いです。

取引先が倒産していなくても使える「一時貸付金」という別の制度もあります。共済金のほうが条件に合わなかった場合の二の矢として、同じ窓口でまとめて聞いておくと二度手間になりません。

出典:中小企業基盤整備機構「経営セーフティ共済 制度の概要」

貸倒れの税務と顧問がいない店が使える無料の相談先

回収できなかった売上を経費として落とせるかどうかは、決算を迎える前に税理士へ相談しておくのが確実です。

回収できなくなった売掛金は、貸倒れとして処理できる場合があります。

ただ、いくらを・どの年度で落とせるかは、法人税の細かい決まりで分かれます。

破産の場合は、民事再生などで債権が切り捨てられたケースとは扱いが違うところがあり、手続きの進み具合によっても変わります。

集計した金額と資料をそろえて、決算の2か月前くらいに顧問税理士へ渡しておくと、判断する時間に余裕ができます。

出典:国税庁 タックスアンサー「No.5320 貸倒損失として処理できる場合」

顧問の税理士も弁護士もいない店のために、無料で使える窓口も用意されています。

  • 弁護士のメール相談
    日本飲食団体連合会とフードビジネスロイヤーズ協会による臨時窓口(info@foodlaw.jp)。相談料は食団連が負担するため無料
  • 資金繰りの相談
    日本政策金融公庫・信用保証協会・商工組合中央金庫などに設けられた全国378か所の特別相談窓口
  • 身近な相談先
    地元の商工会議所や商工会の法律相談・経営相談

もうひとつ、当てはまる店だけに関わる話をしておきます。

全東信を通して、店の名義とは違う名前で加盟店契約を結んでいた場合は、契約そのものが有効かどうかという別の論点が出てきます。

心当たりがあるなら、契約書を持って早めに弁護士へ相談しておくと、あとの手続きで慌てずにすみます。

出典:日本飲食団体連合会「【第4報】株式会社全東信の破産に関する対応状況のご案内」経済産業省「全東信の破産手続開始に伴う特別相談窓口一覧」

全東信の倒産で困った店舗からよくある質問

細かいところで手が止まりやすい疑問をまとめました。

全東信の端末は返さないといけないのか

自己判断で処分せず、付属品ごと保管しておくのが安全です。

返却の要否や方法は破産管財人室(06-4704-4681、平日10時〜17時)で確認できます。

電話が混み合っているので、急がない用件はFAXや手紙でも受け付けてもらえます。

お客さんのカード請求はどうなるのか

お客さんとカード会社のあいだの話と、店と決済代行のあいだの話は別に整理されます。

「あの店で払ったから請求は消える」という理解にはならないと考えたほうがいいです。

お客さんから聞かれたときは、個別の請求はカードを発行した会社に確認してもらうよう案内するのが確実です。

新しい端末が届くまでの営業をどう回せばいいか

現金とQRコード決済の二本立てでつなぐのが現実的です。

予約の電話やSNS、グルメサイトのページに支払い方法を先に書いておくと、会計時のトラブルが減ります。

予約客が多い店なら、予約時点で一言添えておくのがいちばん親切です。

国の制度のほかに自治体の支援はあるのか

都道府県や市区町村が独自の支援を出すことがあります。

国の制度と重ねて使えるものもあるので、市区町村の商工担当課へ問い合わせてみる価値はあります。

保証1号の認定申請でどのみち同じ窓口へ行くので、そのときにまとめて聞いてしまうのが効率的です。

まとめ:全東信の倒産で困った店舗が今すぐやるべきことは端末停止と未入金集計と資金繰り相談の3つ

端末を止めて、未入金を数えて、資金の相談に行く。

やることを削ぎ落とすと、この3つに収まります。

迷ったときの判断の軸も、シンプルに持っておくと動きやすくなります。

  • 戻るお金は当てにしない
    未入金は破産債権になるので、返ってこない前提で今月を組み直す
  • 数字がないと何も進まない
    融資も保証も共済も税務も、入口はすべて未入金額の集計
  • 制度は選ばずに並べる
    貸付・保証・共済は別の制度なので、当てはまるものは同時に進めていい
  • 期限があるものから先に
    共済の請求は2027年1月上旬まで、保証の認定書は発行から30日以内

今日いちばん先に手をつけるとしたら、通帳を開いて全東信からの最後の入金日を探すところからです。

その日付が決まれば、集計も相談も申請も、あとは順番に流れていきます。

明日の朝いちばんに電話をかけるなら、取引のある金融機関と、最寄りの日本政策金融公庫の2か所です。

店を続けるための制度は、思っているよりちゃんと用意されています。